2026年度入試情報

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学長室から――罪をどう語るか

 少し古い話となりますが、今年も7月の終わりに高知教会を会場に開かれた「日本伝道ミーティング高知」に講師として招かれました。講演の奉仕をさせていただいた後、参加(県外からも含め)された先生方と議論・懇談の時間を持ち、有意義な会を再び経験させていただきました。
今回の講演にあたっては、罪について語るようにとの要望をいただきました。教会は「罪からの救い」を語りますけれども、どのように語ることで聴き手に届くようになるのかという関心が、今回の要望の背後にはありました。
 イエス・キリストが私達に代わって、私達が神様への背きのゆえに受けなければならなかった裁きを引き受けてくださったという、いわゆる「刑罰代償」の考えが私達の信仰の基本線であり、これを捨てる必要はありませんが、同時に、聖書の罪や罪からの救いの描き方には、もう少し拡がりがあるのではないかということを、今回の講演の機会に考えさせられました。言い換えれば、刑罰代償という贖罪論と、それに対応する罪理解だけというのでは狭すぎるということです。罪および救済の理解について、ある種の幅広さを持つことが、私達のことばをより豊かなものにするかもしれないと思わされています。(神代)