
- 2025.08.13
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学長室から――「小さな人」
牧師などの聖職者のことを表す英語の言葉に「ミニスター(minister)」があります。これは同じ綴りのラテン語に由来するのですが、そのラテン語の意味は「召使」です。この言葉は、調べてみると、「より小さい」を意味する言葉と「人」を表す言葉をつなげたものであるようです。そうすると、「ミニスター」というのは、「(大きな何かに仕える)小さな人」ということになります。
「小さな人」・「召使」というところから、あるいは、「あの方は栄え、わたしは衰えねばならない」との、洗礼者ヨハネの言葉が思い起こされるでしょう(ヨハ3:30)。もちろん、イエス・キリストが御自身について、「人の子は仕えられるためではなく仕えるために……来たのである」(マコ10:45)と言われたことも忘れてはならないでしょう。「ミニスター」というのは、そのような存在であり、そのような存在へと召されることが召命です。
それでは、「小さな人」が仕える「大きな何か」とは何でしょうか。それは、言うまでもなく、神様であり、イエス・キリストです。そしてまた、教会が「主キリストの体」と言われるところからも明らかなように、教会でもあります。伝道者になるように召されるということは、神様に・イエス・キリストに・教会に仕える「小さな人」になるようにと召されるということです。(神代)