
公開夜間神学講座の様子
ご一緒に学びましょう ~担当牧師より~
公開夜間神学講座は、80年間続く神学の学びの場です。2年間で20講座を学びますが、聖書神学や組織神学などの講座だけでなく、音楽や美術、カウンセリングなど様々な角度から聖書について、神について学ぶことができます。2年以上かけて自分のペースで20講座を受講する「科目受講」、興味のある科目のみを選択し受講する「聴講」という方法もあります。まずは、1講座からでも学び始めてください。また、これまでに夜間講座で学ばれた方も、あらためて受講していただきたいと思います。
近年、新しく講座を担当してくださる先生方も増え、新しい視点、新しい神学を学ぶことができます。この夜間講座で学んだ基本的で、また新しい神学は、知識を得るだけではなく、皆様の信仰生活、教会生活をより豊かなものにするはずです。ぜひ皆さんもご一緒に神学を学びましょう。
日本基督教団江戸川松江教会牧師
夜間講座担当牧師 山下 泰嗣
行事のご案内
主な行事
- 3月 入学面談
- 4月 開講式
- 8月 夏期研修会
- 12月 クリスマス会
- 3月 修了式
受講生インタビュー
文書伝道の最前線から
78期生 吉國 選也
私は現在、銀座にあるキリスト教書店「教文館」の店長職として文書伝道の最前線に立たせていただいております。入社は1998年ですが、2018年より現職を拝命しました。信仰的背景を申しますと、クリスチャン家庭に育ったとはいえ、無教会の流れを汲むグループに育ちました。無教会主義はヘブライ語、ギリシア語の原典聖書研究を最重要とし、いわゆる教義学は学びません。礼拝形式についても良く分かっておらず、受講開始当時は洗礼も受けていませんでした(現在は単立の「キリストの平和教会」に所属するようになり、受洗も経ています)。受講の許可を決断してくださった先生方には心から感謝を致します。そして、夜間講座の第78期正規生として修了できたことを誇りに思います。
とにかく夜間神学講座の2年間、楽しかったです。こんなことを言うと不謹慎かもしれませんが、「楽しかった」以外に言葉を思いつきません。仕事が終わって毎回滑り込むスタイルで、会場に入ると、先ほどまで売り場でお客様として接していた方と机を並べる微笑ましさ。多くの先生方や、学友の皆様との信仰のお交わりを楽しくさせていただきました。また、それまで自分の中にあった断片的な神学的知識が再構成されて行き、新たに上書きされ形作られていく楽しさ。商品として扱っている神学書の中身を深く理解し、お客様からのお問い合わせにもより的確なアドバイスをもってご提供できるようにもなりました。
特に教義学については、十字架の意義についてより深く豊かに知ることが出来たことは望外の喜びでした。それは単に学説を覚えたということではなく、イザヤ書11章で約束されているような「主を知る知識」であったからだと思います。これによって、例えば福音書に書かれている「イエス・キリスト」という表現と、書簡でパウロが記した「キリスト・イエス」という“表現の違いの言わんとすること”も深く受け取れるようになりました。
また、NPP(パウロへの新たな視点)の議論を知ることが出来たのも大変刺激的でした。今現在も聖書研究の世界は進化しており、特にNPPという新潮流ではピスティス論争や贖罪論への影響、ユダヤ教の位置づけなど様々な形でその成果が表れてきていることを知りました。パウロ神学の重要性が変わることはないけれども、社会や人間の在り方が変わっていく中で、神の御意思はより細やかに人間に寄り添い給うのだと感じました。講義の感想を数え上げたらきりがないくらい、充実した講義の連続だったと思います。
私の働く教文館は全国最大のキリスト教書店であると自負しています。そして信徒や牧師の先生のほか、救いの道を探してふらりと入店される方々が後を絶ちません。私の最大の関心事はここにあります。それは「キリストの教えは人間の魂を救済する唯一無二の宗教である」という真実を、神がどのように実証されるのかをこの場で見届けたいという思いです。
もう一つ、これは提言になるかと思いますが、書店の店頭に立ってみると、近年特にコロナ禍以降に「無所属クリスチャン」「野生のクリスチャン」と呼ばれる特定の教会に所属しないキリスト者が増えたことに気が付きます。ご自分で教会から離れた経緯を話される方も中にはおられ、ズーム参加という選択肢が出来たことでこの傾向は加速していると感じます。しかし、こういった方々も神のみ言葉の支えがなければ立ち行かない方々です。その証拠に、不満の言葉に交じってかつての所属教会での回心の経験や、礼拝での交わりを懐かしそうに話されたりするからです。私がただの本屋のオヤジだから、警戒心無く内心の吐露をされるのだと思います。このような方々は決して世の習いや他宗教に属することを良しとしない、聖書を愛する方々です。このような方々が孤立せず、どのような形で教会の輪の中に入ってくることが出来るのか、そのことをじっと考えたりしています。もしかしたら、「教会に所属する」=「人間関係のわずらわしさ」と頭にインプットされている方々は、「期間を区切って参加する、フラットな人間関係の神学の学び直しの場」があれば参加をされるかもしれない。そこでもう一度信仰的喜びを回復し、次のステップを進まれるようなことが始まればよいのではないか。そしてもしかしたら東神大夜間神学講座がその器となりうるのではないか、そのようなことを思ったりします。現実はそううまくいかないかもしれませんが。
様々な教派がある中で、そのすべての土台として神の歴史を担ってきた伝統的プロテスタント信仰、その学び舎である東京神学大学が祝福され、多くの神の人材を輩出し続けて行けるように微力ながらともに祈りを捧げていきたいと願っています。
主よ、この学びを感謝します
72期生 佐藤 慎一
東京神学大学公開夜間神学講座は、どこが素晴らしいのだろうか? 三つ挙げてみよう。
第一には、カバレッジの広さだ。旧約/新約の聖書学/教義学のみならず、牧会/教育に加えて美術/音楽に至るまで、幅広く神学全体を鳥瞰できる。今までこんなことも知らずに!という、“目から鱗”の事態がしばしば起きる。
第二には、体制の充実だ。東神大の第一線級の教授陣が20人、手を抜かずに教えて下さる。1課目各6回の講義はそれぞれに味わい深い。夏/冬の研修会/クリスマス会には、諸先輩方・東神大トップの方々までお見えになり、公開夜間講座への取組みの真剣さが現れる。加えて、山下先生と担当事務職員による盤石のサポート体制、全くの安心感が与えられている。
又、第三には、諸教会から集まった信仰を同じくする兄弟姉妹との交わりである。同じ授業を受け、同じ空気を吸う中で次第次第に打ち解けてくる。更に、順番に回ってくる礼拝当番も大変興味深い。今日はどこの聖書箇所と讃美歌を選んでくるか?毎回楽しみにしている。ここで知己を得た信仰の友との交わりはこれからも続く。全くもって、有難い話である。
幸せな学びの時
聴講生 黒坂 尚子
私は両親を亡くしてから誘われるままに教会の門をくぐり、礼拝で聞く御言葉に励まされ、讃美歌に慰められて数年間求道生活を送った後、受洗へと至りました。日曜日ごとの礼拝に加えて行事や集会、委員会でのご奉仕に追われる教会生活が始まり、やがてその忙しさが当たり前になった頃、心に沸き上がってくる思いがあるのに気付きました。一体どんな力が私を教会へと導いたのだろう。神様はこの私に何をして下さったのか。自分は何を、どう信じているのか知りたい。そうしないといつか自分は教会を離れ、真の神様以外のものを信じ始めるのでは、という漠然とした不安もありました。
そんな時、東京神学大学で公開夜間神学講座が開講されているのを知って申し込みました。「聴講」を選んだのは仕事上時間の制約があったからですが、その後各科目の申込書を追加し続け、結局、72期生が受講するほぼ全科目を私も一緒に受講して2年間を終えることになりました。そればかりか夏期、春季の研修会やクラス会、クリスマス祝会などの行事にも参加。讃美歌の練習や受講生同士の交わりなど、思い残すことがないほど楽しませていただきました。
神学の4つの分野をカバーするこの講座で私たちが学んだのは、驚くべき神様の御業であり、信仰に生きた人々や布教に命を懸けた伝道者の姿であり、聖書の教えを体系的に組み立てた神学者の働きです。時代を超え受け継がれて現代に生きる神学を、先生方は私たちが理解しやすいよう心掛けつつ、内容のレベルはそのままに講義して下さいました。講義を通し、自分がこんなにも大きな力にしっかりとらえられていることを知りました。教室の正面に掲げられた十字架に守られ、導かれた幸せな学びの時に感謝し、主を賛美いたします。





