学長室から――教会の将来と神学校
今回は学内のニュースとは違うことを書かせていただきます。それは、『教団新報』(4月22日号)に掲載されていた、日本基督教団の春季教師検定試験の報告についてです。驚きをもって受け止められた方も少なくなかったと想像しますが、今回の補教師検定試験の受験者が29名しかなく、初めて30名を下回ったとのことでした。確かに東京神学大学からも、この春には教団に8名しか送り出せなかったわけですから、この数字自体に不思議はないのかもしれません。しかし、教職の不足という事態がこのように意識されるとき、教会の将来についても憂慮しないではいられなくなります。
この3月末に日本神学教育連合会(JATE)の臨時総会に出席して、加盟している各神学校の状況を伺いました。どこも苦闘しています。コロナ禍の影響も確かに小さくないようですが、全ての神学校が困難な状況に直面しているのは間違いありません。そしてそれは、全ての教会が困難な状況に直面しているということでもあります。
神学校を支えることも伝道の進展も、教会の将来に直結する一体の問題・課題です。教会の将来を考えることは、神学校を考えることにつながっています。(神代)